AST(GOT)、ALT(GPT)とは?
2020/04/06
健康診断や人間ドックでは身体測定や診察、血圧測定、血液検査や尿検査などが行われます。このうち血液検査では、肝臓や腎臓の機能に異常がないかなどがわかります。
このコラムでは、肝臓の働き(肝機能)や、その指標であるAST(GOT)やALT(GPT)の数値が変化する要因などについて取り上げます。
目次
▼肝臓の働き(肝機能)について
まずは肝臓の働きについて簡単にご紹介します。
肝臓は、体に必要なさまざまな物質を作ったり、有害な物質を解毒・排泄したりする働きをしています。そのため、肝臓の細胞の中にはこうした働きを助けるさまざまな酵素が存在しています。AST(GOT)やALT(GPT)はそうした酵素のひとつなのです。
何らかの原因で肝臓の細胞がダメージを受けると、これらの酵素が血液中に流れて出てしまい、血中の酵素数値が上昇します。つまり、健康診断や人間ドックなどの血液検査でのAST(GOT)やALT(GPT)の値によって肝機能の異常を測ることができるのです。
▼AST(GOT)、ALT(GPT)とは?
それでは続いて、AST(GOT)、ALT(GPT)それぞれについて、もう少し詳しく見てみましょう。
AST(GOT)、ALT(GPT)の数値で肝臓の炎症の程度がわかります。正常値は 30 単位以下とされています。ただし、肝臓の線維化が進むにつれて減少します。
血液中のAST(GOT)、ALT(GPT)の値はアルコールや肥満でも上昇し、肝臓の異常を見つけるためには血液検査が重要です。
AST(GOT)とは?
AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)は、GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミラーゼ)とも呼ばれ、アミノ酸の合成や分解にかかわる酵素のひとつです。
肝臓のほか、骨格筋や心筋、腎臓、赤血球などにも存在しているため、肝障害以外の原因により上昇することもあります。
ALT(GPT)とは?
ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)は、GPT(グルタミン酸ピルビン酸トランスアミラーゼ)とも呼ばれています。主に肝臓に存在するため、肝臓の病気をよく反映すると考えられています。
AST(GOT)、ALT(GPT)の基準範囲は?
AST(GOT)、ALT(GPT)の基準範囲は下の表のとおりです。ただし、基準範囲外の場合でも、必ずしも病気であるとは限りません。たとえば激しい運動などによっても上昇することがあります。
基準範囲 | |
AST | 30以下 |
ALT | 30以下 |
▼さいごに
肝臓は、病気になっても症状があらわれにくいことから、「沈黙の臓器」と呼ばれています。そのため、健康な人でも健康診断や人間ドックなどで定期的に血液検査を行って肝機能に異常がないかを確認することが大切です。
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